「北御堂ミュージアム グランドオープン」のお知らせ

北御堂の公式ホームページにアップされていたのでご案内いたします。

昨年よりプロジェクトに携わっておりました津村別院(北御堂)の改修工事が先月完了しました。その改修工事の一部が「北御堂ミュージアム」として来年1月9日にグランドオープンいたします。

IZOは北御堂ミュージアム以外の内装設計を担当しましたが、北御堂ミュージアムのロゴマーク、ロゴタイプをお手伝いいたしました。

入館料無料ですので、ぜひお立ち寄りください。

https://www.kitamido.or.jp/page/190109.html

明石型生船展示

明石市にある日新信用金庫ショーウィンドウに「明石型生船」に関する資料を展示しています。
明石型生船(あかしがたなません)とは鮮魚類を運搬するために生簀をつくった荷船です。
大漁旗を中央に配置し、その手前に模型、両サイドに明石型生船に関する資料を展示しました。

2018年9月1日より3か月間の限定展示です。

ショーウィンドウ全景
「明石型生船の歴史」タペストリー
模型

 

「明石型生船について」タペストリー

La Paz

2017年の天神祭の日にオープンした音楽サロンです。

およそ20坪ワンルームの部屋は、深海のブルーをイメージしたカーテンを背景にグランドピアノを据えました。
床材の下には遮音シートを敷き、遮音カーテン、既存の凹凸を生かした天井材、木の反響板などによりバランスの取れた美しい響きの部屋に作り上げました。

演奏会仕様では最大で40席まで設定可能です。

声楽、ピアノ等の音楽レッスン室はもちろん各種教室、発表会、セミナー、会議やミーティング、またはギャラリーとして幅広い用途にご利用頂けます。

所在地 大阪市北区
主要用途 音楽サロン
設計 IZO
施工 ラズベリー

La Paz公式サイト▶︎
こちらのサイトも当社が作成しました。

NutsDOM あべのキューズモール店

NutsDOM あべのキューズモール店がオープンしました。

iPhoneで撮るとNutsDOMのロゴマークが白い丸にしか見えないという不思議な現象が起きます。が、壁にある丸窓のような赤と緑のカラーです。

和 yawaragi

和泉府中ハウス集会所「和〜yawaragi〜」

4棟121戸の集合住宅のための集会場です。

竣工当初からある集会室は管理棟の2階にあるものの、高齢化の進む居住者たちの間で平屋の集会場を新たに建てることが求められ、5階建ての住棟と隣地境界との隙間にある間口10m奥行き18mほどの砂場つきの公園を建設場所と管理組合で選び建設を決めました。

住棟から5mの範囲は防火制限がかかり、既存住棟にも影響が出ますが、逆に5m離せば法的制限を受けず木造での計画ができるようになります。そこで5mを確保し隣地境界ぎりぎりに建物を配置する計画としました。その離隔部分を集会室と一体として使えるテラスにすることによってなくなるはずの公園がテラスとして生まれ変わり、さまざまなイベントにも対応できるようになります。

インテリアは極力要素をなくしています。天井は機器類も一切ない一枚天井とし、壁面の直線状の間接照明だけの簡素な空間としています。白い天井と壁が反射板の役目となって集会所がひとつの照明器具となるように計画しています。

建物名称は居住者公募により「和~yawaragi~」と命名されました。

設計データ

建築主/和泉府中ハウス管理組合及び自治会
設計・監理/IZO
照明計画/AZU設計工房
施工/貫野建設株式会社

建築地 大阪府和泉市伯太町
主要用途 集会場
構造規模 木造平屋建て べた基礎
最高高さ 3.7m
最高軒高 3.6m
建築面積 78.71㎡
延床面積 77.96㎡

竣工 2014年3月

撮影 Stirling Elmendorf

外部仕上げ
屋根 ガルバリウム鋼板 立てハゼ葺き
外壁 金属サイディング
開口部 入口扉:杉板張り扉 その他の開口部:アルミサッシ 複層ガラス

内部仕上げ
床 杉板フローリング
壁 石膏ボード 合成樹脂エマルション塗り
天井 石膏ボード 合成樹脂エマルション塗り

 

RE: 朝霧の家|Phase 5:還元

RE: 朝霧の家|Phase 4:工事監理」の続編。プロセスに関するストーリーとしては今回が最終話となります。

今回は工事監理後のPhase 5というタイトルですが、大きくは工事完了後の話をします。

工事が終わることとお引渡とは必ずしも同意ではありません。でもまあ、だいたい同じですね。

正確には鍵を渡すことが引渡となります。鍵を渡してしまうということは法律上クライアントの持ち物となります。もしも工事関係者が何か忘れ物をしてそれを持ち帰ったら窃盗扱いになることもあるそうです。

工事完了から引渡までに行なうことが三つあります。
ひとつは竣工検査です。これは基本的に工事監理者が施工者に対して行ない、合格すればクライアントが施工者に対して行ないます。この検査で是正項目があればその箇所について手直し工事をお願いします。
もうひとつは、竣工写真の撮影です。竣工写真については引渡後、クライアントにお願いして撮影させていただくこともありますし、引渡前の家具のないバージョンと家具の入った後のバージョンなどプロジェクトによってさまざまです。
三つ目が、見学会の開催です。住宅の場合はオープンハウスという言い方をすることが多いようです。設計事務所が主催して行なわれることが多いです。

幸いクライアント検査では大きな指摘もありませんでした。

竣工写真は市川かおりさんにお願いしました。リンク先の写真は彼女の撮影によるものです。
http://izoizo.com/projects/re-asagiri/

見学会は4月20日(土)と21日(日)に行なうこととし、知り合いの建築家などを中心に事前にお知らせし、開催しました。また、両日とも都合のつかないけれどもぜひ見たいという人のために次の週の27日(土)に追加で開催しました。

上がそのときのスナップ写真です。当時の写真をスキャニングしたものですので、画像が鮮明ではないことをお断りいたします。
左上が到着したときのもので、施工会社エイ・クラフトの現場担当が窓を拭いている様子です。
右上は入口のアスロックによるアプローチです。ノンスリップとして貼るチェッカープレートが間に合わず、応急処置として杉板を敷いています。たまたま厚みと幅が一致したのでした。
左下が寝室の窓。左上写真で現場担当が拭いている窓の内側です。青いキューブ上のものが4つありますが、これは見学会用に松田加代子がコーディネートとして置いたガラスです。その下にある銀色の棒状のものは照明器具です。
右下は家具の使い勝手を説明している私です。

照明については以前にも書いた通り、別のストーリーでご説明したいと思います。

見学会をすべきなのかどうかは迷うところです。もちろんクライアントの承諾なしに開催することはありませんが、私たちの行なう見学会は一般の不動産業者の行なう購買者層向けのオープンハウスとは異なり私たちの同業である建築家をご招待することが多く、正直申し上げて、その場で猛烈な批判を浴びることもあり得るからです。もちろん基本性能についての問題などは克服しているのですが、意匠的な観点から厳しい指摘を受けることもあります。

このときも知人の建築家を中心に多くの人に来ていただきました。その中でお子さんも一緒に連れてきていただいたエム氏が一通り見た後で、リフォームコンクールへの応募を薦めてくれました。リフォームコンクールというものを当時知らなかったので、後で調べてみました。そして次の応募時期に応募用紙を入手し、市川さんに撮影してもらった写真など必要な資料を整えて応募してみました。平成15年6月30日必着だったので、その数日前に投函したと思います。

撮影は4月26日の金曜日に行ない、28日にクライアントご夫婦がお引っ越しとなりました。

後日、応募したリフォームコンクールの主催者から、最優秀賞になったので表彰式に参加して下さいとの連絡がありました。

次回は、空間や部位についてのストーリーをご紹介します。

RE: 朝霧の家|空間のストーリー」に続きます。

RE: 朝霧の家|Phase 4:工事監理

RE: 朝霧の家|Phase 3:実施設計」の続編

工事契約が交わされますと、いよいよ着工となります。形式上、設計の仕事は終わり、監理というフェーズに入ります。私たちIZOでは Phase 4 と呼んでいます。

設計の仕事は終わったからあとは現場の工事監督さんにお任せしてのんびりできる、ということにはなりません。

着工後は、それまで設計者という私たちの呼び名も着工後は工事監理者と変わります。大手設計事務所などでは場合によっては文字通り設計者と工事監理者が別人のことがありますが、IZOでは一気通貫して担当します。

また専門的には現場監督さんのお仕事は施工管理と言い、同じ「かんり」という言葉でも表記が異なります。業界では「監理」のことを「サラカン」、「管理」のことを「タケカン」と呼び分けます。お分かりだと思いますが「監」と「管」の部首を指しています。

工事監理者は、設計図書のとおりに工事が行なわれているかを確認し、欠陥の発生を未然に防ぐ役割を担っています。お固い話で恐縮ですが、建築士法第2条第6項に「その者の責任に置いて、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認すること」とされています。文面を読むと、業務としては設計者とは別の人でも十分可能です。

ところが、それ以外の業務として設計変更や追加工事の対応というのがあります。特に改修工事では、既存部分を解体すると竣工図書や私たち専門家が想像していたものとは異なる現状が姿を現すことも少なくありません。そういう場合は、解決案を導くにあたり瞬発力を要することも多いのです。


さて、工事請負契約も交わされ、2002年2月5日に着工と決まりました。
着工に先立ち、クライアントご夫婦も近所にアパートを借り仮住まいとなりました。
そんなこのプロジェクトでは着工後に大きな追加変更がありました。外装のルーバーの設置は着工後に出てきたアイディアだったのです。

着工後早期の段階だったと思いますが、施工を担当してくれることとなったエイ・クラフトの橋本社長からここまでの改修になれば外観のデザインも変更すべきではないかという一言からはじまったと記憶しています。もちろん大きな増額請求はしたくありませんでしたので、現場の近くの喫茶店で休憩中に一緒にいろいろ考えました。そこで、橋本社長から断面が30×50の米杉なら反りも少なく手に入りやすいからどうだろうという提案を頂き、それを使ってデザインを進めることにしました。

上の図面は最終形とは異なりますが、写真にもあるように材の向きや間隔に変化をつけて張り分け、それがこの家の表情にもなることを狙いました。

玄関廻りは防犯上から見通せるようにし、2階のリビングの窓に対して外からは見えにくくするように工夫しています。

また図面にもありますように玄関までのアプローチにアスロックという厚さ6cmの押出成形セメント板を床材として使用しました。施工会社は施工責任を負いますので、本来壁材であるセメント板を床に使ってもいいのかと執拗に訊いてきました。ぼくは実際別のプロジェクトで使ったことがあったので大丈夫だと言っても納得してくれません。結局、いろいろ考えた末、元上司の玄関先でも使っていたことを思い出し、連れて行くことにし、現物を見て納得してもらい、施工してもらうことになりました。

私たちの工事監理の方針は、基本的に工事施工者の意見も十分尊重し、建設的な設計変更はどんどん受け入れます。ただし、品質上はもちろん意匠上でも譲れない部分は徹底的に協議していきます。これまで設計という立場の考え方だったところに新たに施工者という考えが入ることで、設計者の100%の考えの通りに進まないことも実は面白いところなのです。

特にこの施工を担当したエイ・クラフトの橋本社長は、ぼくがこれくらいで十分だなと思っても、気に入らないからやり直すという熱い人でしたので意見がぶつかる場面はよりよい改善策に対してでした。

家具や木製建具のアイディアも、ぼくが積層合板の小口をそのまま見せたいと言うと、オリジナルでメープル材を表面材とした積層合板をつくってくれました。それを家具のみならず建具枠まで同じように揃えました。

そんな楽しい現場も2002年4月27日には無事完成し引渡ました。

以上で「Phase 4:工事監理」の話は終わります。

次回はプロセスの最終回となる「Phase 5:還元」です。